保険が適用されないため、インプラント治療には高額な費用がかかってしまいます。そのぶんメリットも大きいですが、費用面が気になって躊躇してしまう方も多いでしょう。ここでは、インプラントの支払いで使える歯科治療費専用ローン「デンタルローン」について紹介します。
通常のローンやクレジットカードよりも金利が低く、治療にかかる費用を抑えられる可能性もありますので、ぜひチェックしてください。
デンタルローンとは、歯科治療にかかる費用を分割払いで支払う方法です。ローンによる費用の使い道が歯科治療の支払いに限定されている点が特徴であり、その代わり金利や審査といった面で優遇されていることがあります。
インプラント治療は自由診療で高額な費用がかかるため、経済的な理由で治療を諦める人も少なくありません。しかしデンタルローンを上手に活用することで、利息分のコストを抑えつつデンタルローンの治療費を分割払いすることができます。
デンタルローンは、支払回数の多さがメリットの一つです。支払回数が多いということは完済までの期間が長いということですが、通常のローンよりも金利が安く設定される傾向があります。結果的に月々の支払額を抑えながらインプラント治療を受けられるのが特徴です。
また、デンタルローンはインプラント治療を受ける歯科クリニックを通してローン会社に申し込むため、自分で最初から融資の申請手続きをするよりもスムーズに申し込むことが可能です。これまでにローンを利用したことの無い人でも手続き・利用のハードルが低いといえるでしょう。
またローンとして利用する金額も選べるため、インプラント治療の費用についてある程度の範囲はキャッシュで支払い、残りをデンタルローンでまかなうといった使い方も相談できます。
通常のローンよりも比較的利用しやすいと考えられるデンタルローンですが、やはり融資という制度の特性上、ローン審査に通過しなければ利用することができません。特に、すでに他のローンを利用している場合や借金があるような人ではローン審査に落ちてしまう可能性が高まります。
また金利が低めに抑えられているとはいえローンはローンであり、金利が発生します。そのため一括払いでインプラントの治療費を支払う場合よりも総額が大きくなってしまう点はデメリットです。
なお、そもそも歯科クリニックによってはデンタルローンでの支払に対応していないケースもあり、患者の側がデンタルローンを利用したくても根本的に不可能というケースも考えられます。
当サイト監修
「郡山ファースト歯科矯正歯科」による
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まず、結論として、デンタルローンを利用するには「歯科クリニックの提携ローン会社を通じた審査と契約」が必須です。具体的には以下のように進行します。
歯科医院で治療内容と費用の説明を受け、デンタルローンを利用したい旨を申し出ます。その場で提携する信販会社(たとえばアプラス、オリコ、ジャックスなど)を案内され、申込書や専用フォームで必要事項を記入します。
審査では、主に本人確認書類(運転免許証・保険証など)や年収、勤務先、勤続年数などの情報が求められます。場合によっては源泉徴収票や収入証明書の提出を求められることもあります。
審査は通常1〜3営業日以内に完了し、承認されると契約手続きに進みます。契約は郵送、オンライン、またはクリニックでの対面など、信販会社によって異なりますが、いずれにせよ契約後に治療が開始されます。
デンタルローンは基本的に無担保・無保証人で利用できますが、信用情報機関に照会されるため、過去にクレジットやローンで延滞歴があると審査に通らないこともあります。
また、分割回数や金利は信販会社やクリニックによって異なります。金利はおおむね年5〜9%台が多く、支払総額に大きく影響しますので事前に確認が必要です。
なお、途中での繰り上げ返済やキャンセル時の取り扱いについても、契約前にしっかり把握しておくことが大切です。
デンタルローンで支払った治療費は、条件を満たせば「医療費控除」の対象になります。ただし、対象になるのは支払った年の金額のみです。たとえばローンを5年で支払う場合、その年に支払った金額のみが控除対象です。
また、美容目的の治療は対象外ですので注意が必要です。