遊離歯肉移植術とは、主に上顎の口蓋(こうがい)から上皮組織(じょうひそしき)を採取して移植することで、見た目を改善し、歯みがきしやすい環境を整える治療法です。歯周病や加齢などによって歯肉が下がると、歯根が露出して見た目が悪く、歯みがきもうまくできなくなるためおこなわれます。インプラント治療や歯周病治療と組み合わせて行うことで、歯肉の健康を維持し、長期的な安定した予後を目指せます。
歯肉が足りない場合の知立には、遊離歯肉移植術(FGG)のほかに結合組織移植術(CTG)という方法があります。これは、お口の中の軟組織(①上皮性組織 ②結合性組織 ③骨膜)のうち、②の結合性組織のみを取り出し、歯肉が不足している箇所の上皮性組織をめくって中に移植するというものです。一方で遊離歯肉移植術(FGG)は、①上皮性組織と②結合性組織の2層をセットで移植する治療方法です。
歯肉が下がったり、生まれつき角化歯肉(歯槽骨に付着している部分の硬くて厚い歯茎のこと)が少ないことで、歯みがきがうまくできない、歯根が露出して見た目が悪いなどの症状がある場合に、遊離歯肉移植術が有効です。歯磨きの力が強すぎて歯肉が下がってしまった場合、歯磨き方法を改善しても歯肉がもとに戻らない場合などにも適用されます。
糖尿病の方でも、
可能性はゼロではありません。
すべての糖尿病の患者さんが、インプラントを断られているわけではありません。郡山ファースト歯科矯正歯科でも、糖尿病の方のインプラント治療の実績があります。
ただし、健康な方と比べて治療のリスクが高いのも事実です。
血液をサラサラにする薬などを服用している場合は、手術のリスクも高まります。
いずれにせよ、通常よりも高難度の手術になることが予想されます。さまざまなケースに対応できる歯科医院に相談するようにしてください。
監修:郡山ファースト歯科矯正歯科 伊波良将院長(歯科医師)
連絡先:024-955-6869
運営元・監修者の情報はこちら
治療する部分の歯茎に局所麻酔をおこない、切開、剥離してどれくらいのサイズの移植が必要なのかを測定します。
上顎の口蓋部分から組織を採取します。
切開、剥離しておいた移植部分に採取した上皮組織を移植します。採取した歯肉を移植したい箇所に合わせ、位置やサイズが問題ないことを確認したら、周囲の組織と移植片を丁寧に縫合して固定します。
上顎の口蓋の傷口は、傷口の保護と治癒の促進を目的にシーネと呼ばれるマウスピースのようなプラスチックカバーを装着、あるいは縫合します。傷がある程度治るまで、そのまま1~2週間程度様子を見ていきます。最後に糸を抜いて、経過観察を行います。
当サイト監修
「郡山ファースト歯科矯正歯科」による
症例別インプラント治療法解説を見る
歯肉が退縮すると、歯根が露出して知覚過敏や根面う蝕のリスクが高まります。また、歯みがきが難しくなり、歯周病や虫歯のリスクも高まります。遊離歯肉移植術(FGG)は、歯肉を移植して歯根を覆う治療法です。大きなメリットはFGGを行うことで、知覚過敏や根面う蝕の予防、歯みがきのしやすさの向上、歯周病や虫歯の予防につながります。また、歯肉の下がることによる審美的な面の改善もメリットと言えるでしょう。
デメリットとしては、上皮組織ごと移植する手法のため、CTG(結合組織移植術)と比較して周囲の歯肉と色の違いがみられる場合があります。そのため、前歯部分など目立つ部分には遊離歯肉移植術(FGG)を実施しない場合が多いです。また、FGG手術で移植した後、歯肉の一部が萎縮し、歯肉の厚みが不均等になるケースがあります。その場合は歯肉の再移植が必要となります。
遊離歯肉移植術(FGG)は歯肉の下がってきた部分を移植により治療する方法です。知覚過敏や根面う蝕の予防、歯みがきのしやすさの向上、歯周病や虫歯の予防などのメリットがあります。一方で、周囲の歯肉と色の違いがみられることがあったり、歯肉の厚みが不均等になるケースがあったりもします。自分にどのような治療が合うのか、メリットとデメリットを理解して、事前に歯科医師と話し合うことが大切です。